犬の寿命 犬の病気
犬の寿命 高齢犬の病気
今日は犬のお話です。
犬の寿命はここ最近飛躍的に伸びてきています。かわいい家族が何歳まで生きてくれるのか、何歳まで元気で一緒にいてくれるのか、ペットの健康を望まない飼い主はいないと思います。さて、
1.犬の平均的な寿命はいったい何年でしょうか?
①小型犬、たとえばチワワ、プードル、ヨークシャテリア、ダックスフントで約15~17年
②大型犬たとえば、秋田犬、ゴールデンレトリーバー、シェパード、ドーベルマンはやや短くて約10年
その昔、25年前は犬の平均寿命は約5-6年と現在の1/3です。
短命の理由はフィラリア犬糸状虫です。寄生虫のフィラリアが蚊によって媒介され、右心臓につまり肝硬変、腎不全、腹水になり死亡しました。
しかし、1980年画期的な予防薬ができました。それがイベルメクチンです。
ところで、
2,大型犬の寿命が短いのは、なぜでしょうか?
じつは大型犬の寿命が短いのではなく、小型犬の寿命が長くなり相対的に大型犬の寿命が短く感じるのです。そもそも小型犬は大型犬から生まれ、品種改良で遺伝的に小さな体ができました。改良を重ねた結果、長寿の遺伝子を獲得した可能性が高いです。
ここ数年、愛玩動物ペットの高齢化でいままでなかった病気が多くなりました。
3、犬が高齢になるまで生きると増える病気は何でしょうか?
①心臓病
②腫瘍
③腎臓病
④白内障
⑤痴呆症状
⑥脳機能の老化
4、高齢の犬に多い心臓病
高齢の犬には、心臓の疾患とくに肥大型心筋症が多く、大動脈塞栓症が起きてしまいます。また大動脈外でも、内腸骨動脈分岐部塞栓した場合後ろ足が虚血による麻痺になり予後不良になります。
5、犬の痴呆(認知症)はどんな症状でしょうか?
①運動の不安定さ。頭と尾が垂れ下がり立った姿勢が不安定でフラフラ歩きます。旋回運動つまり、ぐるぐる回るが次第に周る径が小さくなる状態です。そのほか、今まで見られなかったような動き、例えば、狭いところに入りたがるが、外に出られなくなるなどがあります。重症例では、突き当たっても、方向転換ができなくなるなどがあります。
②食欲の亢進
③失禁
④糞尿の垂れ流し
⑤鳴き声が単調で大きくなる。真夜中から明け方に突然鳴き出す
⑥人に反応が乏しくなり覚えていることを忘れる
ちなみに猫と犬では痴呆のかかりやすさは犬のほうが多いです。
※中山智宏 「動物の老化」